ASDと強度行動障害となにか

子の障害はストレスだけど、考えることもある。

強度行動障害で思うこと④



その人がその人らしく

その人のままが尊重される。


そんな言葉をよく聞く。


そのままでいいよ、

それでいいんだよ。


なんて素敵なことだろう。

自己を肯定し、みんなから肯定される。


あたりまえに生きることが保証され

背が低い人に台を置いて見えるように、

目が悪い人が眼鏡をかけるように、

できる、わかる支援があたりまえになる。


じゃあ、暴力や物損は、

肯定されるのかって言えば

そんなことはない。

どう環境を変えても、工夫しても

道具を使っても、どうにもならない怒りに

「そのままでいいよ」と言えない。


いいことは支援され、

よくないことは遠ざけられる。

「環境調整」と安易な言葉で解決すると

決められてしまっている。

他害も物損も事象も、

これまでの生い立ちで形成された、

という。

そんな暴力は、たぶんほんの一部ではないか。


環境調整や、わかる支援をしても

その過敏さや、気質は、

ゼロになることはない。

何とか折り合いがつけられることも

きっとあるだろうけれど、

無くなることはないと思う。


そのままでいい。

「そのまま」が意味することとは

どんなことだったら、「いい」と

されるのだろう。

どこまでだったら、許されるのだろう。