ASDと強度行動障害となにか

子の障害はストレスだけど、考えることもある。

体験初日

初日、通所をおえて、ホームに送った。

グループホームの支援計画担当者が

「どんなことをしたいですか?」

「将来、何か目標がありますか?」

なんて聞かれたけれど、

知的障害が重度の長男は、

先のことの想像がつかないし

先のことを考えていない。

「とくに何もないです」って答えてた。


たぶん、正解だと思う。

わかんないよ、そんなこと。

目の前にある現実のみが

今、考えられること。


家から出て、ここで暮らすことの

長い年月の想像なんて、

本人は考えたこと、ない。

12日のショートステイの気分だ。


一緒に部屋に入って、荷物の場所確認。

自分で準備するものは

家とほとんど一緒の構造で、

無◯のやわらかポリエチレンケース

浅いタイプに、

TシャツはTシャツ、ズボンはズボン、

1ケースごとに1種類の衣類を入れて

床に並べる。


引き出しのように、パッと見えないものは

なかなか見つけるのが難しく

何度も出し入れしてしまうので

全部見えるようにしておく。


家と同じ。


それでも、電気のスイッチの場所とか

トイレの場所とか

やったことがない目覚まし時計のセット

(決まった時間に合わせているので、寝る前にonにするだけ)

エアコンの使い方。


普通であれば、何もなくても

自分で探すし、

工夫もできる。

床が冷たいと思えば、ベッドに上がるとか

床にバスタオル敷くとか

靴下をはいておくとか。

そんなことができない。


初日の送ったところで

課題が多い。


世話人さんには、障害の程度は重いことを

伝えて、去ることにした。


たくさん説明しても、

入らないし、どんどん不安になるから。


長男を置いて一人で帰る道。

あれもこれも、わからないだろうなあ

なんて考えながら、

「何とかなるだろう」と思って

気持ちを自由にした。