ASDと強度行動障害となにか

子の障害はストレスだけど、考えることもある。

いつか私の時間

これほど物を壊されたり、

すぐにイライラしたり、

目の前で怒鳴られると

「お母さん」であっても気持ちが削がれる。


「誤学習」って、

その時はわからないもの、

その時はいいと思っているもの

その時は結果を予想できないもの。


心理の先生のアドバイス

学校の先生たちや

医師や、本を読んで対応しても

ダメな時はダメなんだと、今わかる。


自分が大切にしていた物が壊されたり

生活に影響がでる物を壊したり

その中で未だに工夫や思考を凝らす。


自分の時間って、どこにあるのだろう。

お母さんだから、やらなきゃならないこと、

たくさんあるけれど、

わたしは時々何のために生きているのか

立ち止まることがある。


好きな音楽を聴きたい。

ちょっと素敵なスイーツを食べたい。

ショッピングを楽しみたい。

興味がある展覧会に行きたい。


わたしが

いつか自由になるために

生きている。


強度行動障害で思うこと11

行動障害は、「ある程度」は環境調整で

何とかなると言われている。

その「ある程度」は人それぞれで、

全て落ち着いてしまう人もいれば、

半分くらいの人もいるし、

ほとんど落ち着く部分がない人もいる


と思う。


うちは環境調整で落ち着く部分が

かなり狭い。



「ある程度」の幅はみんな違うのだと思う。


長男は感覚過敏もひどいが、

「怒り」の感覚を欲するのだと思う。

イライラするのも「感覚」だ。

怒りを爆発させたいという欲求なのだ。


自傷も、言葉が通じないから

とかではなく、

その痛みの刺激を取り入れたい

気持ちだと思う。



なので、強度行動障害は

環境調整で「ある程度」落ち着く

ということの中で

「ある程度」以外のところは

どうしていったらよいのだろう。


一つは投薬に頼るのもあるが、

安定剤や気分調整薬

抗精神薬、中枢神経刺激薬…

などなど。

それが、どれくらい効果があるのだろう。


うちは、ほとんど効果がない。



お母さんが働くための子どものスキル


私はフルタイムで仕事をしている。

フルタイムになって5年目に入る。

時短のパートからはじめて12年目。


重度の知的障害と行動障害と

トゥレット症候群とてんかんと、

いろいろ持ってる子どもがいるが、

なんとか仕事が続けられている。

「なんとか」というのが、付いている。


今は、私の方が先に家を出るし

帰宅も遅い。


長男のスキルとしては


事業所に一人で行ける。

交通ルールを含めた

社会的なルールがわかる。

定期券のタッチができる。

家の鍵の開け閉めができる。

1人で留守番ができる。


スマホや携帯電話を持たせていないが

駅の公衆電話が使える。

家から私や事業所に電話をすることが

できる。


そんなところだろうか。


障害は重いが、幼児期に関わった先生から

「たぶん将来、この子は自分で

運転するようにはならないと思うから、

お母さんは運転をやめて

とにかく公共交通機関を使うことと、

歩くこと」

を強く勧められて、

放課後デイサービスもなかったので

そうするしかなかった気がする。


長かったけど、うちはたぶん

幼児期からはじめて正解だったと

今は思う。


それぞれ、始める時期は違うけれど

どう成長するか、

先のことは分からないから

できることを見つけて続けていくしか

ないんじゃないかな。












障害者の選択肢②



障害者の選択は

健常者に比べて少ないモノの中から

選ぶことが多いのではないかと思う。


選ぶ行動は、そのことを

「知っている」とか

「体験したことがある」とか、

「聞いたことがある」

「理解できている」

ことがあって、はじめて「選ぶ」

ことができる。


知らないもの、わからないこと

経験がないこと

理解できないこと

そこから「選ぶ」のは

私たちだって難しいし

選べるわけない。


また、自分で選ぶということは

「だって自分で選んだんでしょ?」

と、選んでみたら

取り返しがつかないこともあるし、

選び直せないことだってある。


「選ぶ」って、とても大変。


選びたくない。

失敗したくないもの。


でも、障害があると、

それを「知らない」まま、

「わからないまま」選択だけを

迫られる。


選んでみたけど、やめたいとか

選ぶことを体験させてほしいとか

失敗しても大丈夫、という

安心があるから、選べるのだ。


自己選択に「安心」がセットで

やり直しができる選択肢を

提示したいものだ。

叫ぶ④

障害児が「できる」ようになっていくの、それぞれ多大な過程はあるけれど、

療育の質とか環境とか

親の対応で上手くいく

「のみ」ではないから。


子ども自身の質とか

知的レベルとか、

そういうのあるから。

がっかりしなくていいし、

頑張りすぎなくていいから。

強度行動障害で思うこと⑩


自傷や他害は、その痛みや音の感覚を欲している場合がある。

自ら感情を興奮させたくて攻撃的になり、感覚刺激に敏感なため、止めようとすると更に興奮してしまう。

〜行動障害支援に役立つアイデア集より



言いたいことが言えないとか、

環境が合ってないとか、

そういうことだけではない

行動障害の理由。


本当にこれだと思った。

怒りたくてしょうがないこともあるのだ。


この前、もうダメかもっていうくらいに

なった長男。

事業所の人に電話して話してもらって

我慢できた。


はじめて。


すごく誉めたけど、

次は無いだろう、と思うようにしてる。


100回の他害のうち1回、

我慢できたら、それでいい。



それくらいに考えておかないと

わたしも気持ちが持たないことも

私自身がわかるようになった。



弱音を吐きつつも、

前を向いてゆこう。


強度行動障害で思うこと⑨

ふつうの暮らしって、

どんなものだろう。


もしも、うちに障害児がいなければ

どんな暮らしをしていただろう。


テレビがあって、時計があって

行きたいときにトイレに行って

ふつうに扉を開けて、

扉を閉めて、

本を読んだり、音楽を聴いたり、

ため息もつくし、ぼんやりしたり。


一つもない。

今、できること。


つらい。